よくあるご質問

ここではよくある質問をご紹介します。

 一人医師医療法人を、経営者親族以外の他人に譲渡する場合の注意点を教えてください。

 医療法人を親族でない他人に譲渡するという場合ですが、一般的には院長の高齢化や後継者不在のため譲渡するケースが多いようです。また、過度な設備投資などによって財務的に運営が困難な状態に陥って仕方なく譲渡せざるを得ない場合もあります。いずれにしても経営主体が代わるわけですから慎重に進めなければなりません。

 外部的な問題と内部的な問題の両面から考える必要があると思います。外部的な問題とは、患者、薬局、薬品会社などの業者、金融機関などです。内部的な問題とは医師、従業員などのスタッフということになります。

 一人医師医療法人の運営はその大半が院長を中心になされています。つまり、院長の信用で患者さんが集まっているといっても過言ではありません。院長が高齢になられたことによって第三者に譲渡されそして院長が代わることは患者さんに大きな影響を与えます。スタッフにも少なからず影響を与えることになります。

 このようなことから院長の交替については、「明日から院長が代わります」ではなく、少なくとも半年くらいは引き継ぎ期間を設け、患者さんやスタッフに不安感を与えないようにして引き継ぐことが重要です。

 次に医療法人の法的な問題ですが、引き継いだ後に問題が起こらないように、または問題が起こったときの対処方法を考えておく必要があります。後発事象として考えられるのは、医療過誤の問題と税務調査が多いと考えられます。その他に帳簿外債務なども考えられます。対処法としてはまずそのような債務(脱税、簿外債務など)が存在しないことを現院長に確認し証明することとし、もし後に発覚した場合にはその瑕疵担保責任を負うことを了承しておくことでしょう。医療過誤については新しい医療法人にその責任が及ばないようにしておくことです。

 

 

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